ISO/JASO標準タブサイズ、車載向け小型防水コネクタ「MX80」シリーズ

車載用小型防水コネクタ「MX80シリーズ」

　日本航空電子工業は、車載用小型防水コネクタの製品ラインアップを拡充する。同社は、車載用電線中継用コネクタの新製品として、ＩＳＯ／ＪＡＳＯ標準タブサイズの０.６４ｍｍを採用した「ＭＸ８０シリーズ」を開発、販売開始した。既存の「ＭＸ１９シリーズ」や「ＭＸ４４シリーズ」と合わせ、拡販を強化する。

　自動車の電子化や高性能化に伴い、車内では電子機器の搭載が増加しており、搭載スペースの制約から、省スペースに対応した小型コネクタのニーズが高まっている。

　一例として、自動車ドアミラーでは内側にミラー駆動モーターをはじめ、インジケータ、ブラインドスポットモニターなど多くの機能が組み込まれており、各デバイスを接続する配線スペースも小さくなっている。使用されるコネクタには、より小型、かつ車室内で使用するため防水性を持つことなどが要求される。

ＩＰ６７に対応

　ＭＸ８０シリーズは、こうしたニーズに対応して開発された車載向け防水小型中継コネクタ。同製品は、ＩＰ規格の保護等級ＩＰ６７に対応し、主に北米地域で求められるＵＳＣＡＲ―２規格に準拠した耐環境性能を有している。フロントリテーナを採用することで端子の半挿入を検知でき、組み立て時の間違いを防止するとともに、明確なクリック音により嵌合確認が可能で、顧客の作業性向上に貢献する。

　主な特徴は、ＩＳＯ／ＪＡＳＯ標準タブサイズの０.６４ｍｍで、ピンコネクタ、ソケットコネクタともにプリセットのフロントリテーナを採用。ＵＳＣＡＲ―２規格に準拠。ＩＰ６７対応。端子ピッチを２.５４ｍｍに設定することで標準ピンコンタクトと接続できる。使用温度範囲は＋１２５度。用途は、ドアミラー、ナンバープレートライティングなどの車載用途をはじめ、その他の防水性を必要とする用途に適している。

　ＭＸ８０シリーズの一般仕様は、極数は３極。コンタクトピッチ２.５４ｍｍ。使用温度範囲−４０―＋１２５度。適用電線０.３―０.５平方ｍｍ。定格電流は、３.７Ａ（０.３５平方ｍｍ使用時、１０５度環境）／４.５Ａ（０.５平方ｍｍ使用時、１０５度環境）。耐電圧ＡＣ５００Ｖ（１分間）。

　同社は、車載用小型防水コネクタでは、このほか電線中継用の「ＭＸ１９シリーズ」、基板対電線用の「ＭＸ４４シリーズ」などをそろえている。ＭＸ１９シリーズはタブサイズ１.０ｍｍ、コンタクトピッチ２.５ｍｍ、適用電線０.３―０.５平方ｍに対応し、極数は２、４極。ＭＸ４４シリーズはタブサイズ０.６４ｍｍ、コンタクトピッチ３.５ｍｍ、適用電線０.３―０.５平方ｍｍに対応し、極数は２、４、６極。

　同社では今後も極数展開、コネクタの複数使い時に誤嵌合を防止する環境極性キーの展開など、ＭＸ８０シリーズのバリエーション展開を図っていく。

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