16極1列SMTオンボード型レセプタクルを追加するなど、USBタイプC準拠コネクタ拡充

USBタイプC準拠コネクタDX07シリーズ、 16極1列SMTレセプタクル

　日本航空電子工業は、ＵＳＢタイプＣ準拠コネクタの製品バリエーション拡充を順次進めている。同社は、ＵＳＢタイプＣに準拠した「ＤＸ０７シリーズ」に、従来の２列ＳＭＴレセプタクルと比較して基板への実装や配線を容易にした１６極１列ＳＭＴオンボードタイプレセプタクルを新たに開発し、一般販売を開始した。販売中のタイプＣレセプタクルコネクタ、プラグコネクタ、ケーブルハーネスと併せてＤＸ０７シリーズとして提供する。

　ＵＳＢタイプＣコネクタは、標準インターフェイス規格として、ノートＰＣ、スマートフォン、ゲーム機などの機器に普及している。周辺機器では、電源アダプタやパワーバンク（モバイルバッテリ）などの電源供給に特化した用途や、従来通信規格のＵＳＢ２.０用途としてＵＳＢタイプＡやＢの置き換え用途での搭載も増加している。

　こうした動きに合わせ、同社はＵＳＢ２.０通信用途や電源供給に特化した用途では不要となる高速信号ピン（スーパースピードピン）を省いたＵＳＢタイプＣ１６極レセプタクルを新たにバリエーションに追加した。

　同製品は、従来の２４極タイプでは２列必要だったＳＭＴ実装端子部を１列にすることで、コネクタの奥行き短縮、はんだ付けリペア性の向上を実現しており、機器の小型化、顧客の機器設計の自由度向上に貢献する。

　特徴は、ＵＳＢタイプＣ　Ｓｐｅｃｉｆｉｃａｔｉｏｎ　Ｒｅｌｅａｓｅ２.０準拠。ＵＳＢパワーデリバリーＲｅｖｉｓｉｏｎ３.０準拠（最大５Ａ）。ＵＳＢ２.０（４８０Ｍｂｐｓ）対応（スーパースピードピンを除いた１６極）。標準的な形状で幅広い市場での需要があるオンボードタイプ。ＳＭＴ部の実装状態の確認、リペアが容易な１列ＳＭＴ。

　主な仕様は、定格電流は最大５Ａ（Ｖｂｕｓ）。極数は１６極。定格電圧ＡＣ２０Ｖｒｍｓ。耐電圧ＡＣ１００Ｖｒｍｓ（１分間）。使用温度範囲−４０―＋８５度。挿抜寿命１万回。

　同社はこのほか、昨年末には、ＤＸ０７シリーズＳＭＴタイプのバリエーション拡充として、２列ＳＭＴオンボードタイプレセプタクルに基板厚１.０―１.６ｍｍへ対応した製品を追加し、一般販売を開始している。ＰＯＳレジ、ＭＦＰ（マルチファンクションプリンタ）などの据え置き用機器に照準を合わせて開発した製品。携帯機器向けの基板厚０.８―１.０ｍｍ対応品に加え、据え置き型機器で多く用いられる基板厚１.０―１.６ｍｍへの対応製品を追加開発した。

　同社は、ＵＳＢタイプＣコネクタの規格検討段階から参画し、標準化に貢献してきた。現在、「ＤＸ０７シリーズ」としてレセプタクルコネクタ、プラグコネクタ、ケーブルハーネスなど豊富なバリエーションをそろえ、販売している。今後もさらなるラインアップ拡充に努める。

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