電波プロダクトニュース



200220_01
日付 メーカー名 製品分類 分類 用途
2月20日 200220_01 ローム 半導体集積回路 汎用リニアIC 自動車機器用

メータークラスタ用出力2.8W型AB級モノラル車載スピーカアンプ


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<出所:ローム>

 ロームは、車載メータークラスタ用の2.8W出力AB級(5V駆動)モノラルスピーカアンプを開発し、3月から量産を開始する。車載信頼性規格AEC―Q100準拠品。車線逸脱時や周囲障害物検知時、衝突軽減ブレーキ、デジタルアウターミラーなどの警告音のほか、ヘッドアップディスプレイ音声、ウェルカムサウンド、スマートエントリ音など車載メータークラスタの多様な音づくり用に供給する。まず、日系Tier1向けに供給を始める。車載スピーカアンプに本格参入し、21年には15Wクラスの車外警告音用やインフォテインメント用に12V駆動D級車載スピーカアンプのサンプル出荷を開始し、D級車載スピーカアンプにも参入する。

 新開発の2.8W出力AB級モノラルスピーカアンプは、業界初の過電流保護、温度、減電圧の三つの保護回路を内蔵。出力短絡から保護しながら最大2.8W出力を実現した。電流リミッタと過電流保護を同じ回路の中で切り替えられる機能を搭載。起動中は電流リミッタで安全に起動し、通常動作中は過電流保護回路に切り替わり大出力を可能にした。これにより電流リミッタの保護回路形式の業界従来品に比べ、起動中制限電流を0.6Aと約半分に抑え、通常動作中電流を2.0Aの2倍に増やし、最大出力電力を約3倍の2.8W(スピーカ負荷4Ω・歪率10%時)の大出力にできた。

 0.35マイクロメートルBiCDMOSプロセス、8ピンHTSOPの高放熱特性のパワーパッケージを採用して大音量出力時の発熱を低減。車載信頼性規格AEC―Q100に準拠し、最大動作温度105度に対応している。最高チップ温度を超えないため信号出力を継続でき、車載の厳しい条件下でも機能を損なうことなく音声出力が可能。過電流保護回路に加え、温度保護回路、減電圧保護回路を搭載しており、異常発熱による破壊やバッテリ瞬断時の予期しないポップ音の発生を防ぐ。

 まず出力ゲインプラス6dB、プラス10dB、プラス26dBの3機種を発売。プラス6dBからプラス26dBまで2dBステップ幅で全11機種取りそろえる予定。電源電圧は4.0−5.5V。

 19年8月からサンプル出荷を開始している。サイプレス セミコンダクタ社の車載向けマイコンTraveo Cluster MCUファミリS6J3360シリーズの評価ボードに搭載されており、実使用に近い環境で簡単に評価できる。

 3月から月産能力2万個で量産に入る。前工程はローム浜松、後工程はローム エレクトロニクス フィリピンズ。

 開発中の12V駆動D級スピーカアンプは車外のアラート向け。1ch、2ch、デジタル方式、アナログ方式の4機種をそろえる予定。


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