計測距離５ｍに拡大したToFセンサー

TDKのToFセンサー「CH−201」

　TDKは、ChirpブランドのMEMSベースの超音波Time of Flight（ToF）センサーで、計測距離を拡大した新製品「CH-201」を一部のOEM向けに販売開始した。

　同センサーは、小さな超音波振動子チップを使用して、超音波パルスを発信。センサーの視野角に当たる対象物から返されたエコーを検出するもの。反射時間を基に距離を計算することで、センサーは対象物のデバイスからの相対位置を特定し、センサーはデバイスと相対的な対象物の場所を測定する。

　同社のMEMS超音波技術は、独自のToFセンサーを3.5ミリメートル角サイズパッケージに収めたもの。MEMS超音波振動子と電量効率の高いDSP、カスタマイズした低電力・ミックスドシグナルのCMOS・ASICを組み合わせている。

　同社のMEMS超音波ToFセンサープラットフォームは、光学式センサーに比べて

�@バッテリ内蔵デバイスの常時センシング向け超低消費電力
�Aガラスなど透明な対象物を含む、サイズや色に左右されない正確な距離測定が可能
�B犬や猫などの家庭のペットの聴覚にも影響を及ぼさず、環境ノイズの影響も排除
�C直射日光の下で動作しないIRセンサーとは異なり、あらゆる照明条件で動作可能
�DレーザーベースのIR　ToFセンサーと異なり、目に安全

といった利点がある。

　新製品は、距離検出をはじめ存在/近接検知、対象物検出/回避、3D位置追跡など、幅広いアプリケーションを有する。距離は最大5メートル。視野角は最大180度。同社は、民生機器、AR/VR、ロボティックス、ドローン、IoT、自動車および産業機器向けに最初のMEMSベース商用超音波ToFセンサー「CH-101」を19年に発売している。

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