動作範囲105℃に高めたシリンダ型リチウムイオンキャパシタ

105度対応のリチウムイオンキャパシタ

　太陽誘電は、シリンダ型リチウムイオン　キャパシタ「LITHOSION（リソシオン）」に、使用温度範囲の上限を105度に高めた「LIC1840RH3R8107」（φ18×40ミリメートルサイズ、100F）を追加した。19年12月から太陽誘電エナジーデバイス（福島県西郷町）で量産を開始した。サンプル価格は1800円／個。

　この商品は、サーバーやドライブレコーダ、スマートメーターなどのピークアシストやバックアップ用途に使用されるもの。使用電圧が3.5Vの場合、同社従来品「LIC1840RS3R8107」の使用温度範囲マイナス30-プラス85度から上限を20度向上し、プラス105度まで使用可能とした。

　サーバーやドライブレコーダは、停電や事故など非常時におけるデータ保護の観点から、バックアップ用の非常用電源が求められている。また、スマートメーターでは、データの無線送信時に短時間で大きな電力が必要とされ、電力供給を補うピークアシスト用の蓄電デバイスが搭載されている。

　これらの機器は高性能化や高密度化による熱の発生や屋外など、高温環境で使用されている。しかし、リチウムイオンキャパシタをはじめとした電子部品は、一般的に高温環境下で特性が低下してしまう。

　同社の新製品は、同社従来品よりも高温環境下での特性低下を抑えており、高温環境で使用される機器の長寿命化などに貢献する。

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