高速伝送と電源供給のハイブリッド型アクティブオプティカルケーブル

航空電子の「ＲＰＯ４シリーズ」

　日本航空電子工業は高速伝送と電源供給のハイブリッド型コネクタであるアクティブオプティカルケーブル（ＡＯＣ）「ＲＰ０４シリーズ」を開発、販売開始した。接続は電気コネクタ、プラグ内部で電気から光に変換し光ファイバで伝送を行う。

　近年、画像の高精細化や通信の大容量化に伴い、様々な市場・機器で高速伝送のニーズが高まっている。だが従来のメタルハーネスでは伝送速度や伝送距離の限界があり、光ハーネスでは接続時の粉じん対策が必要なため、取り扱いが容易で高速伝送・長尺伝送が可能な新たなソリューションが求められている。

　こうしたニーズに対し、今回、電気的接続の取り扱いやすさと光伝送の高速・長尺伝送・耐ノイズ性のメリットを融合した高速伝送用コネクタ、ＲＰ０４シリーズを開発、販売開始した。

　同製品は、高速伝送（光）、低速信号（メタル）、電源供給を一本のハイブリッドケーブルで実現。オリジナルコネクタで自由度の高い伝送が可能。基板実装面積の省スペース化を図るため、レセプタクルの小型化を実現した。レセプタクルコネクタ兼用のフリクションロックタイプとメカニカルロックタイプのプラグを用意。

　ＨＭＤ（ヘッドマウントディスプレイ）などの各種ウエアラブル機器、耐ノイズ、高速・長尺伝送が必要な工作機械や高精細・高解像度画像を取り扱う医療機器等の産業機器など、大容量・高速伝送・長尺伝送が必要な機器に適している。同製品は、きょう開幕の「ＣＥＡＴＥＣ　Ｊａｐａｎ」に出品される。

　適用市場は、画像の高精細化、通信の大容量化で高速伝送が必要な機器や、工場でのＩｏＴ／インダストリ４.０対応など耐ノイズ、高速・長尺伝送が必要な機器、ＡＶ機器、ウエアラブル機器、通信機器、医療機器、産業機器など。

　仕様は、高速伝送（光）は伝送速度１０Ｇｂｐｓ／ライン、ラインは最大４ライン、インターフェイスはＣＭＬ信号、ＡＯＣ駆動電圧３.３�X、光ファイバはＧＯＦ（波長８５０ナノメートル）。低速信号（メタル）は最大６ライン。伝送距離１００メートル（光ファイバ伝送のみ規定）。消費電力０.３Ｗ（片端）。使用温度範囲は０―６０度。ＲｏＨＳ対応。