スマホ等幅広い用途向け世界最小9軸モーションセンサー

眼鏡にも装着できる超小型センサー

　独ボッシュセンサーテックは、世界最小９軸モーションセンサー「ＢＭＸ１６０」を開発した。

　同製品は、スマホ、スマートウオッチ、携帯用健康管理器、リングやネックレスなどのスマートジュエリ、ＡＲ（拡張現実）／ＶＲ（仮想現実）デバイスなど、幅広い用途に使用することができるもの。

　なかでもウエアラブル用途は、スマホなどに比べて、より省スペース、低消費電力が求められている。

　これらの需要に対し、今回開発したセンサーは、同社の最先端の加速度、角速度、地磁気センサー技術を駆使。２.５×３.０×０.９５ミリメートルと超小型のパッケージに組込み、消費電力は、１.５ｍＡ以下とした９軸センサーを実現した。

　同センサーは、デバイスの傾き、方位、重力ベクトルなどのデータを必要とするアンドロイドウエアブルに対応する。さらに、３次元インドアマッピングやスマホ用に最適化されたＶＲアプリケーションにも対応する。同社製ＢＳＸセンサーデータフュージョンソフトウエアと用いることで、より高性能化することが可能だ。

　シングル・パッケージ　ＢＭＸ１６０は、現在主流となっている３軸地磁気センサーと６軸ＩＭＵ（慣性計測装置）を置き換える可能性を持つと期待され、同時に省スペースでかつ低消費電力を実現した。同社の６軸ＩＭＵ「ＢＭＩ１６０」とピン互換およびレジスタと互換性がある。

　また、パワーマネージメントユニットとバックグラウンドで動作させるアプリケーション機能が内蔵されており、歩数計測中、電力消費の高いアプリを長い時間スリープモードにしておくことができるため、バッテリ寿命を伸ばすことができる。内蔵型ステップカウンタ機能およびアンドロイドと互換性を備えたモーショントリガーセンサーの電力消費量は、わずか３０μＡである。

　これらの加速度センサー、角速度センサー、地磁気センサー技術は、低オフセット、低ノイズ、優れた温度安定性を持っている。また、低いドリフトを実現したことにより、リアルタイムの応答性を要求されるＡＲ、ＶＲアプリケーションに最適だ。