新クラスの民生・ネットワーク機器向け64ビットARMベースのプロセッサ

　オランダのＮＸＰセミコンダクターズはコンシューマ機器やネットワーク機器に、エンタープライズクラスの性能とセキュリティ機能を提供する「ＱｏｒＩＱ（コア・アイキュー）ＬＳ１０１２Ａ」プロセッサを発表した。

　マイクロコントローラとほぼ同サイズのパッケージに全ての機能を統合。６４ビットＡＲＭｖ８ベースのプロセッサに、ネットワーク・パケット・アクセラレーション機能とＱｏｒＩＱトラスト・アーキテクチャ機能を統合しており、９.６ミリ角のパッケージでラインレートのネットワーク性能を１Ｗ（標準時）の消費電力で実現する。

　同プロセッサを利用することで、バッテリ駆動とラインレート・ネットワークを組み合わせた新クラスの製品開発が可能となる。次世代ＩｏＴゲートウエイ、ポータブル・エンターテインメント・プラットフォーム、モバイルＨＤＤベースの高性能ポータブル・ストレージアプリケーションのほか、カメラ、タブレットなど再充電可能機器向けモバイルストレージなど広範なアプリケーションに適している。

　ＬＳ１０１２Ａは低消費電力な２ギガビット／秒パケット暗号アクセラレータを電力効率の高い６４ビットＡＲＭ　ＣｏｒｔｅｘＡ５３コアと組み合わせ、高速ペリフェラルとともに小型パッケージに集積。デュアル２.５ギガビット・イーサネット、ＰＣＩｅ、ＳＡＴＡ３、ＰＨＹ内蔵ＵＳＢ３.０を搭載。高集積シングルＳｏＣでシステムコストの低減を実現した。

　また、革新的なパッケージで低コストの４層基板への実装が可能だ。出荷は４月開始の予定。

　ＮＸＰでは、ルーターとストレージ・アプリケーション向けに最適化したソフトウエアキット、およびＬｉｎｕｘＳＤＫを提供する。