24ビット2メガｓｐｓの逐次比較レジスタ（SAR)ADコンバータ

ダイナミック・レンジが１４５ デシベルの２４ビット、２Ｍｓ ｐｓ 　ＳＡＲ　ＡＤＣ

　リニアテクノロジーはこのたび、２４ビット、２メガｓｐｓで待ち時間のない画期的な逐次比較レジスタ（ＳＡＲ）ＡＤコンバータ「ＬＴＣ２３８０―２４」を発売した。

　同製品はＩＮＬ（積分非直線性誤差）が０.５ｐｐｍ、１メガｓｐｓのＳＡＲ型ＡＤコンバータ「ＬＴＣ２３７８―２０」ファミリーと互換性があり、基板設計を変更することなくシステムを２４ビットまでアップグレードすることができる。

　ＬＴＣ２３８０―２４は１―６万５５３６の変換結果をリアルタイムで平均化するデジタル・フィルタを内蔵。多くの出力データを平均化することでノイズを抑制し、ダイナミックレンジを１０１デシベル（１.５メガｓｐｓの出力データ・レート）から１４５デシベル（３０.５ｓｐｓの出力データ・レート）まで大幅に改善する。

　地震計や医療機器、電子顕微鏡など高ダイナミック・レンジを必要とするアプリケーションに最適だ。

　同製品は内蔵デジタル・フィルタを使って変換結果を平均化することにより、デジタル・ホストの処理負担をなくし、デジタル・リソースや消費電力を節約する。さらに最小２メガヘルツのシリアル・クロックで変換結果を読み出せるため、マイクロプロセッサとのインターフェイスが容易で、低速のデバイスと併用できる。

　最大ＩＮＬは３.５ｐｐｍで、高いＤＣ精度が特徴。２.５Ｖ単電源での消費電力はわずか２８ｍＷ。小型ＭＳＯＰ―１６パッケージおよび４×３ミリメートルＤＦＮパッケージで供給。１千個時の参考単価は３１.９５ドルから。