車載制御システム向け低消費電力で高い処理性能の16ビットマイコン

ルネサスの車載制御システム向け 低消費電力１６ビットマイコン 「ＲＬ ７８／Ｆ１５」

　ルネサスエレクトロニクスは車載制御システム分野向けに、低消費電力１６ビットマイコンを発売した。

　ボディー・コントロール・モジュール（ＢＣＭ）、車載エアコン、パワーシートなど向けに開発した「ＲＬ７８／Ｆ１５」で、３６品種のサンプルを順次出荷する。

　量産は１６年７月から開始し、１７年７月には合計で月産１００万個を計画。サンプル価格は４８ピンパッケージ、内蔵フラッシュメモリー５１２キロバイト（ＫＢ）品で、７００円／個（税別）。

　自動車の多機能化・高性能化に伴い車体の電子化が進み、パワーウインドウやエアバッグ、ランプ、ミラー、ドア、シートなど車内のいたるところに電子制御ユニット（ＥＣＵ）が搭載されるようになった。

　各電子制御ユニットのソフト開発負担が増大しており、開発効率改善のためソフトウエアを複数のＥＣＵで共有する需要が高まっている。

　今回発売したマイコンは業界で最小クラスの低消費電力、高い処理性能があり、「ＲＬ７８ファミリー」の車載向け「ＲＬ７８／Ｆ１３、　ＲＬ７８／Ｆ１４」と完全互換性を持つ。

　新たに１４４ピンのパッケージをラインアップ、４８ピン以上のパッケージで最大５１２キロバイトのフラッシュメモリーを搭載した。

　同社従来製品と合わせ、２０ピンから１４４ピンまでの１２７品種のラインアップから、システムに応じて最適なマイコンを選択できる。ソフトウエアの互換性も持つため、将来の機能拡張を見据えたマイコン選択が可能。仕様追加によるメモリー不足やピン数不足などへの対応も容易だ。