工業用モーターコントロールアプリ向けIGBTゲート・ドライバー

ＡＤＩの絶縁ＩＧＢＴゲート・ドライバー 「ＡＤｕＭ４１３５」

　アナログ・デバイセズ（ＡＤＩ）は工業用モーター・コントロール・アプリケーション用に、モーターの電力効率、信頼性システム制御性能を改善する、絶縁ＩＧＢＴゲート・ドライバー「ＡＤｕＭ４１３５」を発表した。

　同社のｉＣｏｕｐｌｅｒデジタル・アイソレータ技術を組み入れたＡＤｕＭ４１３５は、単一パッケージでガルバニック絶縁による高い安全性と信頼性を確保し、１００ｋＶ／μｓのＣＭＴＩ（コモン・モード過渡耐圧）と５０ｎｓ（代表値）の伝搬遅延特性という業界最高水準の性能を実現している。

　この製品により顧客は、より高い周波数のスイッチング技術を志向するモーター制御およびグリッド・インバータ業界のトレンドに沿った高効率モーターのＩＥ３やＩＥ４といった規格に準ずることができる。また、安全機能としてミラー・クランピングおよび非飽和検出機能を内蔵。

　システム設計者は、ＡＤｕＭ４１３５ゲート・ドライバーの小さな伝搬遅延とスキューを活用して、ローサイド／ハイサイド・スイッチング間のデッド・タイムを最小化できる。これにより損失が最小化され、システム全体の性能が改善される。高速過渡特性のシステムにおけるＳｉＣや、ＧａＮといった新しいパワー・スイッチ技術による高いスイッチング周波数もサポート。

　ＡＤｕＭ４１３５は１６ピン広幅ＳＯＩＣパッケージで提供される。現在出荷中で、量産は６月から。１千個受注時の単価は２.２６ドル。

　評価ボード「ＥＶＡＬ―ＡＤｕＭ４１３５ＥＢＺ」は５０ドル。