大型建築分野向け300A/80Aのクランプ型交流電流センサー

ＴＤＫのクランプ型交流電流センサー 　　「ＣＣＴシリーズ」

　ＴＤＫはクランプ型交流電流センサー「ＣＣＴシリーズ」の新製品として、３００Ａ品（サンプル価格２８００円）と８０Ａ品（同１３００円）を追加した。７月から中国の工場において当初、月産１万個で量産を開始する。

　クランプ型交流電流センサーは電線にワンタッチで着脱し、電流を検出する電子部品。これまで家庭用、ＨＥＭＳ関連の分電盤向けなどに３０Ａ品と１００Ａ品を販売してきた。

　今回クランプ内径φ２４ミリメートルの３００Ａ品を追加したのは、ＢＥＭＳ、ＦＥＭＳなどの大型建築分野での大電流用途への対応を図るのが狙い。クランプ内径φ１０ミリメートルの８０Ａ品は品種拡充によるキメ細かなニーズに対応するため。

　ＣＣＴシリーズは、豊富な実績を有するクランプ型ノイズフィルタのクランプ型のワンタッチ着脱技術を継承。しかも巻線、はんだをはじめとする組み立ての自動化によって、高品質で安定供給を可能にした。開放保護素子を内蔵し、開放時の高電圧を抑制できる。

　今回の３００Ａ品については、大電流センサー用途に特化した高μ（透磁率）の高性能フェライト材料を開発し、最適形状に設計。サイズを４８.５×３９.５×７２ミリメートル小型化。変流比３千対１の３００Ａクランプ型としては業界初の製品化となった。