150323_01
日付 |
メーカー名 |
製品分類 |
分類 |
用途 |
3月23日 |
150323_01 |
三菱マテリアル |
電子材料 |
電子材料 |
自動車機器用 |
車載用小型端子向けマグネシウム高濃度の銅合金
|
同社グループ従来品と比較して割れや破断が
生じにくい |
三菱マテリアルは、連結子会社の三菱伸銅(堀和雅社長)と共同で、車載用小型端子にマグネシウム(Mg)濃度が世界最高水準の銅合金「MSP5」を開発した。
自動車の電装部品に使われる小型端子用合金材料には、強度、導電性、耐応力緩和特性(ばねのへたりにくさ)に優れるコルソン系銅合金(Cu・Ni・Si系合金)をはじめとした析出強化型銅合金が広く採用されている。しかし、コルソン系銅合金は端子の成形時、割れや破断が生じやすいなど成形性に課題があった。
また、端子用合金材料で成形性に優れているリン青銅や黄銅といった固溶強化型銅合金もあるが、導電性と耐応力緩和特性が低いため、車載用小型端子では、限定的に利用されている。
同社グループは、このたび独自の合金設計手法「高濃度Mgによる固溶強化」により、世界最高水準の濃度でMgを添加した固溶強化型銅合金「MSP5」の開発に成功した。
強度、導電性、耐応力緩和特性では、同社グループ従来品のコルソン系銅合金以上の特性を持つ。また、端子への成形性に優れているため、箱形への成形でも割れや破断が生じにくい。特に車載向け小型端子用途に適している。さらに、従来のコルソン系銅合金に対して、同重量で約5%の体積が増えるので、同重量の銅合金から得られる端子個数が増えるなど、コストパフォーマンスにも優れている。
三菱伸銅は、導電性と耐応力緩和特性に優れた従来品のMg銅合金で、高圧端子、バスバー、リレー用途で高い評価を得ているが、今後は成形性にも優れ、小型端子に最適な「MSP5」を製品ラインアップに加え、自動車などのさらなる電装化推進に貢献する計画だ。
|