小型・高効率・長寿命のAC-DC電源に80/50Wモデル追加

ＴＤＫのＡＣ−ＤＣ電源 「ＨＷＳ０８Ａ」（左）と「ＲＷＳ５０Ｂ」（右）

　ＴＤＫは、産業機器分野で電源事業の拡大に取り組みを強めている。ＴＤＫラムダブランドで昨秋から受注を開始した小型、高効率、長寿命のＡＣ―ＤＣ電源「ＨＷＳ―Ａシリーズ」に出力電力８０Ｗモデルを追加。また、低コストでシンプル機能のＡＣ―ＤＣ電源「ＲＷＳ―Ｂシリーズ」に同５０Ｗモデルを追加。工作機械、半導体製造装置、計測機器、制御盤などに向けて受注活動を開始した。両シリーズ合わせて、５年後に年間６５万台を目指す。

　ＴＤＫラムダが昨秋から両シリーズの受注活動を開始したのは「シンプル機能と高機能の電源を品ぞろえすることで、購入選択肢に柔軟性を持たせる」（同社）ことによって、産業機器分野での売上げ拡大を目指すため。今回、両シリーズのモデル点数を拡充したのも、さらに選択肢を拡大する。

　ＨＷＳ―Ａシリーズは、５年前に開発し、これまでのユニット型電源でフラグシップモデルだった「ＨＷＳシリーズ」をバージョンアップしたもの。

　高効率設計で、従来品に比べて３％の効率改善を図り、９１％（１５０Ｗ４８Ｖ出力）の効率を達成。軽負荷時の効率も４％改善（１５０Ｗ４８Ｖ出力）して、待機時の消費電力を低減。

　信頼性を向上

　また、アルミ電解コンデンサは７年以上の長寿命タイプを使用することで信頼性をさらに向上している。相対的な高効率化を図るとともに、回路設計の最適化で従来品１５Ｗ品において１２％の軽量化を図った。

　これまで、出力電力１５／３０／５０／１００／１５０Ｗを品ぞろえ。新たに追加した８０Ｗモデル（標準価格６９００円）は、出力電圧３.３／５／１２／１５／２４／４８Ｖ。サイズは２８×８２×１６０ミリメートル。

　ＲＷＳ―Ｂシリーズは、軽負荷時の効率改善や待機時の消費電力低減を図り、低電力から高電力まで幅広くユーザー製品の環境負荷低減に貢献する。また、アルミ電解コンデンサ寿命を５年以上とすることで、信頼性の向上を図り、厳しい環境下での使用をサポートする。

　さらに、部品点数を見直すとともに、必要最低限の部品の使用にするなど、生産性を改善している点も特徴的。

　標準でカバー付きモデルを設定。ＤＩＮレール取り付け金具付きオプションモデルを設定。出力電力１００／１５０／３００／６００Ｗに加えて、今回５０Ｗモデル（同２７００円）を開発。出力電圧５／１２／２４／４８Ｖ。サイズは８２×３４×８１.５ミリメートル。