フローティング構造・高耐熱の０.６３５ミリピッチ基板対基板コネクタ

　京セラコネクタプロダクツ（横浜市緑区）は、車載機器などの用途向けに、フローティング構造・高耐熱で高信頼性を実現した０.６３５ミリピッチ基板対基板コネクタ「５６９０シリーズ」を開発した。今月から販売開始する。

　カーナビやミリ波レーダーなどの車載機器では、温度変化や振動などの厳しい環境条件下でも安定・安全性能が求められ、コネクタにも高い接触信頼性が要求される。

　新製品は、０.６３５ミリピッチの基板対基板用コネクタ。プラグコネクタはストレートタイプで、レセプタクルコネクタは、プラグコネクタとの組み合わせにより、基板を平行に接続するストレートタイプと基板を垂直に接続するライトアングルタイプをそろえ、設計自由度を高めている。

　嵌合状態でＸＹ方向にプラスマイナス０.５ミリメートル可動して基板実装のずれや振動を吸収するフローティング構造を採用し接触信頼性を向上。コンタクト形状には集中荷重を上げて異物を排除（ワイピング効果）する同社独自の機構を施し、高い接触信頼性も実現している。１２５度Ｃまでの高耐熱対応で、温度変化の激しい車載機器に最適。

　テール部が上面より確認でき、実装検査工程での作業効率を向上。防じん・吸着用耐熱テープの対応可。自動実装に対応した１リール３５０個のエンボステープ入り。ＲｏＨＳ指令対応・ハロゲンフリー対応製品。サンプル価格は２００円（１セット）。

　仕様は、対応極数は３０―８０極。嵌合時奥行き１０.３４ミリメートル（基板平行接続）。基板間高さ１２.７５ミリメートル（基板平方接続）。フローティング量プラスマイナス０.５ミリメートル。使用温度範囲マイナス４０―プラス１２５度Ｃ。定格電流ＤＣ０.５Ａ／コンタクト。定格電圧ＤＣ５０Ｖ／コンタクト。耐電圧ＡＣ５００Ｖｒｍｓ／ｍｉｎ。