産業用イーサネット通信向け複数の通信プロトコル対応LSI

　ルネサスエレクトロニクスは、産業用イーサネット通信向けに複数の通信プロトコル規格に対応するＬＳＩ「Ｒ―ＩＮ３２Ｍ３シリーズ」を１月から順次、サンプル出荷する。サンプル価格は２千円。

　新製品は、産業用イーサネット通信で重視される高速リアルタイム応答や高精度通信制御を実現するため、リアルタイム（ＲＴ）ＯＳが持つ基本機能の一部をハードウエア化。動作速度を大幅に高速化させた。

ＣＰＵの負荷が大きい処理を同ハードウエアが行い、従来製品に比べ５―１０倍の高速動作を行う。加えて、ＣＰＵはプロトコル制御に集中でき、ＣＰＵ処理による制御時間のばらつきも５分の１から１０分の１程度に低減できる。

　ＣＰＵコアは１００メガヘルツ　で高速稼働するＡＲＭ　Ｃｏｒｔｅｘ―Ｍ３を搭載。対応するプロトコルは「ＣＣ―Ｌｉｎｋ　ＩＥ」「ＥｔｈｅｒＣＡＴ」「イーサネット／ＩＰ」など。また、ＣＡＮや　２ＩＣ、ＵＡＲＴなど産業分野で多用される汎用インターフェイスにも対応している。

　ＣＣ―Ｌｉｎｋ　ＩＥプロトコルをハードウエア搭載する「Ｒ―ＩＮ３２Ｍ３―ＣＬ」は毎秒１ギガビット（１ギガｂｐｓ）対応のイーサネットＭＡＣを搭載する。「同―ＥＣ」は同ＰＨＹを内蔵し、基板／モジュールサイズの小型化に貢献する。