モバイル機器用0402世界最小サイズのツエナーダイオード

　ロームは、０４０２サイズ（０.４×０.２×０.１２ミリメートル）の世界最小のツェナーダイオードを開発した。

　スマートフォン、携帯電話、デジタルカメラなどのモバイル機器を中心に要望の強い超小型、超薄型化の要望に応えた。半導体製品としても世界最小サイズ。パッケージ材、素子構造、微細化など独自のプロセス技術で０４０２の小型サイズで寸法公差±０.０１ミリメートルの高精度を実現した。

　これまでの最小品の０６０３サイズ（０.６×０.３×０.３ミリメートル、寸法公差±０.０２ミリメートル）ツェナーダイオードに比べて実装面積で５５％削減できる。許容差１００ｍＷと従来０６０３サイズ品の電気的特性を確保した。定格電圧範囲５.１―８.２Ｖ品。

　小信号ダイオードのトップメーカーとして、業界トップを切って０４０２サイズツェナーダイオードを１０月からサンプル出荷を開始し、ローム・アポロ（福岡県）で１３年４月に月産能力１００万個で量産をスタートさせる。

　開発したツェナーダイオードは、電極表面に金を採用し、はんだ濡れ性、実装信頼性を高めた。０４０２サイズの抵抗器、積層セラミックコンデンサで実績のある実装条件をベースに、既存の実装機、実装環境で実装できることを確認している。 　ツェナーダイオードを皮切りに市場の要望に合わせて、ショットキーバリアダイオード、スイッチングダイオードなど、ほかのダイオードでも０４０２サイズ品を順次、ラインアップする予定だ。

　ツェナーダイオードは、ＩＣなどの静電保護用部品として採用され、スマートフォンでは１台当たり数十個使われている。現在、トランジスタは０８０６サイズ、ＬＥＤは０６０３サイズがそれぞれ業界最小サイズとなっている。