0402サイズで高周波インダクタンス値33nH等4品種インダクタ

　ＴＤＫは、０４０２（０.４×０.２ミリメートル）サイズの高周波インダクタとして、業界最大のインダクタンス値３３ｎＨを実現した製品など４種を開発し、今月から量産を開始した。スマートフォンなど向けの０４０２サイズ高周波インダクタの同社製品種数は、業界最多となる５５種に拡大した。

　新製品４種のサンプル価格は１５円で、量産当初、月間１００万個の生産を予定している。

　新製品は、コイルパターン形状の最適化設計、ＴＤＫが得意とする素材技術、プロセス技術の向上によりインダクタンス拡大を実現。特にシート素材を従来比２割薄くすることにより、シートの積層数を増やすことに成功。０４０２サイズでは従来、最大１５ｎＨだったインダクタンス値を３３ｎＨまで拡大させた。Ｑ特性も１００メガヘルツ　で「３」と、業界最高水準を達成している。

　新製品４種の追加により、同社０４０２サイズインダクタの製品シリーズである「ＭＬＧ０４０２Ｑシリーズ」は、インダクタンス値０.２ｎＨから３３ｎＨまでの広い範囲をカバー。最大定格電流１２０ｍ―３５０ｍＡ、直流抵抗０.０３Ω―２.７１Ωの全５５種がそろった。

　いずれの製品も使用温度範囲はマイナス５５―プラス１２５度Ｃ。スマートフォンや携帯電話、ブルートゥースのほか、様々な移動体通信機器の高周波回路での応用を見込んでいる。