DisplayPortとＨＤＭＩの規格対応デュアルモードコンバータIC

　スイスのSTマイクロエレクトロニクスは、DisplayPort（ディスプレイポート）とHDMIという2種類のデジタル家電のインターフェイス規格に対応した、AV機器のシームレスな接続を可能にする愛称“Mystique（ミスティーク）”のデュアルモードコンバータIC「STDP2600」のサンプル出荷を開始した。量産する家電メーカーへの売り込みを図る。

　ディスプレイポートは、PC、DVDプレヤーなど映像・音響機器をディスプレイに接続する規格で、HDMIも同様の接続規格である。

　ミスティークは、これら二つの異なった規格の製品の信号や音声信号を管理するためのコンバータIC。A／Vコンバータをシリコン・オン・チップ（SoC）にした最新の半導体製品で、HDMI1.4とディスプレイポート1.2フォーマット間の独特の双方向変換機能により、ブルーレイプレヤー、ゲーム機、ドッキングステーション、ラップトップ、タブレット、デジタルサイネージなど、各種の家電やマルチメディア製品の間でのシームレスな接続を実現する。

　この結果、4K×2Kディスプレイ（4096×2160pはフルHＤの4倍の高精細度）や7.1チャンネルサラウンドサウンドをサポートすることで、ユーザーは極限のマルチメディア体験を楽しめる。

　同コンバータICはレーン当たりディスプレイポート1.2ハイビットレート2のデータを受信したり、出力したりできる。このため、フルHD120メガヘルツ　のテレビを駆動するのにわずか二つのデータ対を必要とするのみだ。従ってケーブルと部品コストを最小限に抑え、機器内での信号配線ルートを短くする。機器メーカーにとって製造コストの抑制につながる。 　ミスティークファミリーには以下の３品種がある。

　▽HDMI1.4―デュアルモード・ディスプレイポート・コンバータ「STDP2600」

　▽ディスプレイポート1.2―HDMI1.4コンバータ「STDP2650」

　▽ディスプレイポート1.2―デュアルモード・ディスプレイポート・コンバータ「STDP2690」。