GSP用超小型サイズのLNA（低雑音増幅器）「BGU8006」

　オランダのNXPセミコンダクターズは、GPS用LNA（低雑音増幅器）としては業界最小の「BGU8006」＝写真＝を開発、今年第4四半期に量産出荷する。

　サイズ0.65×0.44×0.2ミリメートルという極小の同LNAはWLCSP（ウエハーレベル・チップスケール・パッケージ）形状で供給される。必要な外部部品はわずか２個、このため市場に出ているほかの小型部品と比べ、３８％もプリント基板のスペースを減らすことができる。

　0.60デシベルという低雑音指数のため同ＬＮＡは強いセルラー信号とWLAN伝送信号を大幅に抑えることで、弱いＧＰＳ信号の受信も良好。同社ＲＦ小信号製品マネジャーのエリック・オルセン氏は「スマホ、タブレットPC、PNDなどの機器はネットワーク状態が悪いと、通信遅延に苦しむことがある。当社の新製品BGU8006はその点、最適なＧＰＳの受信信号を維持することができる」と説明している。

　BGU8006　ＬＮＡは、同社最新のBiCMOSプロセス「QuBIC4Xi･SiGe:C」で可能にしたバイアス技術を使用、このため即座にどんな出力信号も検知するほか、一時的に電流を増大させることによる補償も可能。

　同LNAはGPS機能搭載のどんな端末機機にも理想的に使用でき、1559メガヘルツ　―1610メガヘルツ　帯のフルGNSS　L1バンドをカバーする。