電波プロダクトニュース



120606_02
日付 メーカー名 製品分類 分類 用途
6月6日 120606_02 協和電線 接続部品 コネクタ・プラグ・ジャック・ソケット 自動車機器用

軽量ではんだ付けが可能なフッ素樹脂アルミ電線


 古河電工グループの協和電線(大阪市北区)は、軽量ではんだ付けが可能なアルミを素線とするフッ素樹脂アルミ電線「KANZACC~ALC―T―ETFE」「KANZACC~ALC―T―FEP」を開発、販売開始した。

 同社のフッ素樹脂アルミ電線は、アルミにスズコートを施した導体を用い、絶縁体にFETやETFEなどのフッ素樹脂を用いた軽量・高信頼性電線。アルミ導体は容易にはんだ付け可能で、絶縁体のフッ素樹脂は、電気的特性・耐熱性・耐薬品性などに優れるため、より過酷な環境に対応できる。特に、ロボットケーブルや自動車用配線材など、高温環境下で使用され、軽量化が求められる用途に適している。

 絶縁体のフッ素樹脂は、優れた電気特性・耐熱耐寒性・耐薬品性・耐候性・難燃性を持つ。フッ素樹脂は、FEP、ETFEに加え、PFAも可能。

 導体のスズコートアルミは、はんだ付けが可能で、耐食性にも優れる。導体へのメタルコートは、スズのほか、ニッケル、銅、銀などが可能で、導体は銅、銅合金、鋼、ステンレスなどの選択も可能。

 一般的なフッ素電線は、銅を素線としているが、最近は車の軽量化要求の強まりなどに伴い、車載用ハーネスのアルミ化が進められている。アルミ自体ははんだ付けできないため、アルミへのスズコートが技術的課題となっていたが、独自技術により、アルミへのスズコートを実現した。

 石橋久和社長は「アルミ導体のメタルコートからフッ素樹脂被覆までの一貫生産が行えるため、コストメリットも提供できる」と話している。

 用途は、軽量化が必要な自動車用配線材や電子機器、通信機器、高温機器のほか、耐薬品性が必要な機器の配線材やリード線およびアンモニア冷媒周辺機器の配線材、モーター用巻線などを想定している。

 フッ素樹脂アルミ電線の生産は福井県の工場で行い、13年度には2億円の売上高を目指す。


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