中国CMMB規格に対応した内蔵型モバイルTV標準アンテナ

　日本モレックス（神奈川県大和市）は、CMMB（中国マルチメディアモバイル放送）規格に対応した「内蔵型モバイルTV標準アンテナ」を発表した。どのCMMB対応携帯機器にも内蔵可能で、モバイルアンテナの標準化による大幅なコスト低減と市場投入時間の短縮により、設計の課題に対処する。

　新開発のアンテナは、ＵＨＦバンド帯域幅470メガ―800メガヘルツ　に対応し、アクティブ回路や周波数チューニングを必要とせずにCMMB方式テレビ電波の受信が可能。樹脂成型品の表面にレーザーを用いて3次元回路を形成するLDS技術（立体回路形成技術）が用いられており、50Ωインターフェイスを備え、サイズは6.0×50.0×高さ5.0ミリメートルで非常にシンプルな構造。

　同アンテナは、プラスチック素材をくりぬくことで放射損失を低減している。さらに、放射効率を向上するハウジングスロット、および成形工程時の反りを抑える垂直リブ構造を有する。アンテナ両端のフックによって、スマートフォン、タブレットPC、ノートPC、ネットPC、GPS端末などCMMB受信機能を備えた各種携帯機器カバーの内部に嵌め込むことが可能。

　対応するネットワーク、およびプリント回路基板端部の最小限のスペースを確保するだけで、最適なRF性能を実現できる。無駄のない設計で、基板内のアンテナ設置スペースを最小化し、部品コストと設計サークル時間を削減するとともに、民生品市場における製品投入期間の最適化に貢献する。RoHS準拠、ハロゲンフリー。