IP6X対応の防塵に特化した極超小型基本スイッチ12種

　オムロンは、ＩＥＣ保護構造ＩＰ６Ｘ対応の防塵（じん）に特化した極超小型基本スイッチ（マイクロスイッチ）を開発し、２８日から発売する。防塵対策を施したいが、防水対策までは不要とする産業機器、事務機、通信機器、家電製品などの要望に応えた。防塵・防水対策を施した従来のＩＰ６７マイクロスイッチに比べ約２０―３０％安く供給できる。サンプル価格１５０円／個。生産はスイッチ、リレー工場のインドネシア工場で行う。

　防塵対応だけのマイクロスイッチはメーカーが少なく、防塵対策だけを望むユーザーも防塵・防水の両方の対策を施したマイクロスイッチを使うことが少なくなかった。今回、防塵に対応、防水に対応していないＪサイズの防塵形マイクロスイッチ「Ｄ２ＦＤ」を開発し、２８日に発売する。同社のＩＰ６７対応マイクロスイッチと同じゴムパッキン方式によるシール構造を採用。スイッチのベース部とカバー部の間に材料、嵌合を工夫したゴムパッキンを設け、ＩＣＥ保護構造のＩＰ６Ｘを実現した。塵埃、紙粉などの環境下でも安心して使える。

　はんだ付け端子タイプ（１２.８×６×８.２ミリメートル）とプリント基板用自立端子（１２.８×６×６.５ミリメートル）、ピン押しボタン／ストレート・レバー／Ｒレバーの３タイプ、抵抗負荷が０.１Ａの微小負荷形（３０ＶＤＣ、１２５ＶＤＣ）、２Ａの一般負荷形（同、同）の計１２種を品ぞろえした。可動片はシンプルな１枚ばね構造を採用。

　マイクロスイッチは、洗濯機のふたや冷蔵庫ドアなどの開閉・位置検出用掃除機の床検知用、産業機器、事務機器、通信機器などの位置検出・位置検知用など幅広く用途提案している。

■国内シェア７０％
同社のマイクロスイッチは、極超小型Ｊサイズから超小型Ｓサイズ、小型Ｖサイズ、ＦＡ用Ｚサイズの４サイズで基本タイプ、シールタイプをラインアップ。グローバル生産量は月産２千万―３千万個に上り、６０―７０％の国内シェア。

現在、マウス向け基本タイプのマイクロスイッチは月９００万個を中国・深セン工場で生産。自動車ドア、シートベルトなどの位置検知・検出用の車載マイクロスイッチはオムロンスイッチアンドデバイス倉吉事業所（鳥取県倉吉市）で月産４００万個を生産。業界トップシェアを確保、維持している。