EV/HEVのパワー半導体駆動用600V耐圧のIC

　三菱電機は、電気自動車やハイブリッド自動車の電圧変換器などに搭載されるパワー半導体を駆動する車載用600V耐圧のIC「M81729JFP」を4月2日に発売すると発表した。

　新製品は、高電圧の電源を低電圧に変換するパワー半導体素子の駆動回路と保護回路を内蔵した高耐圧集積回路である。パッケージは8ピンの8P2Sで5.0×4.4ミリメートル、税別サンプル単価は500円。

　産業機器などでは、パワー半導体を高耐圧のICで駆動するのが一般的だが、車載用途では広い動作保証温度や高い信頼性が要求されるために、コンパレータや絶縁するためのフォトカプラなどによる複数の専用回路で駆動しており、小型化と高い信頼性が課題であった。

　今回、同社は課題を解決する、車載用途に求められる広い温度保証範囲と高信頼性を実現した、車載用600V耐圧のICを開発し、提供する。

　M81729JFPは、車載機器に求められる-40―プラス+125度Cの動作保証温度範囲を実現。電源電圧の低下時に出力停止制御を行いパワー半導体の破壊を防止、独自の高耐圧構造により、最大リーク電流を1μAに抑制し、高圧側と低圧側の伝搬遅延時間を合わせたことで容易にパワー半導体の制御が可能、などの特徴がある。