120210_02
日付 |
メーカー名 |
製品分類 |
分類 |
用途 |
2月10日 |
120210_02 |
マイクレル・セミコンダクタ |
半導体集積回路 |
汎用リニアIC |
一般産業用 |
リップルノイズを減衰する「リップル・ブロッカー」ファミリIC
リップルノイズを減衰する「リップル・ブロッカー」ファミリIC
米マイクレル・セミコンダクタ社(日本法人=横浜市西区、山本一博社長)は、スイッチングレギュレータからの出力リップルと高調波などのノイズを1千分の1(60デシベル)まで減らすICを発表した。「リップル・ブロッカー」の名称でファミリー展開する。
スイッチング電源は、リップルと呼ばれるノイズ成分が含まれる。この電源ノイズは、デジタルカメラやGPS(全地球測位システム)受信機や携帯電話などの性能に悪影響を及ぼす。そのため、低雑音の電源が求められ、電源ノイズを取り除くフィルターが用いられる。
一般に電源ノイズフィルターには、スイッチングレギュレータの出力側にインダクタ(L)とキャパシタ(C)を用いるLCフィルターが使用される。LCフィルターは20デシベル(10分の1)から40デシベル(100分の1)程度にノイズを減衰できる。ただ、ノイズの減衰量を大きくするには、インダクタ値、容量値を大きくする必要があり、必然的に部品サイズも大きくなった。
それに対しマイクレルは、フィルター機能をIC化し、小型サイズでLCフィルターを上回る60デシベル(1千分の1)のノイズ減衰が可能な「リップル・ブロッカー技術」を開発。同技術を用いた新製品2製品を発売した。LCフィルターを用いたシステムに比べて、基板実装面積を最大65%小型化できる。
MIC94300は、入力電圧のDC成分をパスし、AC成分をブロックする低オン抵抗電流制限スイッチとローパスフィルターを内蔵しており、入力電圧に追従した出力を実現。最大出力電流は200mAで、入力電圧範囲は1.8―3.6V。
同94310は、DCから5メガヘルツ 帯域の電源電圧変動除去比(PSRR)で、LCフィルターを用いた場合よりも優れた性能を発揮する高性能低損失レギュレータ。1.8、2.5、2.8、3.0、3.3Vのいずれかで固定電圧出力できる。
価格は、同94300が1千個受注時0.24ドル、同94310は同0.27ドル。両製品とも0.88ミリ角サイズWLCSPと1.2×1.6ミリサイズTMLFの2種のパッケージがある。
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