超高信頼性のハロゲンフリー用金属ワイヤと銅製ワイヤ2製品

　ボンディングワイヤ（配線材）世界トップシェアの田中電子工業は１２日、超高信頼性の金製ワイヤと、銅製ワイヤ２製品の３製品を１３日から販売開始すると発表した。

　自動車のエンジン制御、カーナビなどの電子機器や産業用など、ハロゲンフリーの配線用に金製ワイヤ（ＧＰＨ）、パソコンやスマートフォンなどの汎用機器向けベア銅製ワイヤ（ＣＦＢ―１）、およびパワーデバイス向け太線銅製ワイヤ（ＣＨＡ）の３製品である。

　同社は、世界のボンディング市場で約４０％のシェアをもつが、これら３製品を加え、２０１４年下半期までに５０％まで拡大、月間４億円の販売を目指す。

　金製ワイヤ「ＧＰＨ」は、ボンディングワイヤとして、世界で初めて１７５度Ｃの高温下で、現行品の約２倍に当たる４千時間接合部の信頼性を維持することができるもの。

　太線銅製「ＣＨＡ」は、ハイブリッドカーや電気自動車などの電気制御を行うパワーデバイス用ＩＧＢＴ（絶縁ゲート型バイポーラトランジスタ）配線材向けに開発。従来のアルミ材は、大電流通電時溶断することがあったが、銅材を用いることで、電気伝導性を約４０％、溶断電流値を約３０％向上させた。