電波プロダクトニュース



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日付 メーカー名 製品分類 分類 用途
1月27日 110127_01 パナソニック セミコンダクター 半導体集積回路 専用IC 一般民生用

110ナノBiCMOS技術採用の慣性センサー用信号処理IC



 パナソニック セミコンダクター社は1.8V系で業界最小ルールの110ナノメートルBiCMOSプロセスを採用し、2ミリ角以下の世界最小チップサイズを実現した慣性センサー用信号処理ICを開発した。1月末から新井工場(新潟県妙高市)で量産を開始する。供給形態はチップまたは8インチウエハー。

  慣性センサー用信号処理ICは、DSC、DVC、携帯電話、カーナビ・姿勢制御の車載、ゲーム機・玩具などの用途に加え、スマートフォンで搭載が進んでいる加速度センサー、角速度センサーや重力センサー、磁気センサーなどの慣性センサーから出力される微弱信号を増幅、検波、アナログ信号からデジタル信号に変換し、不要信号を除去して後段のマイコンに送る信号処理IC。

  チップサイズを小さくすることにより、従来、後段LSIのマイコンに内蔵していたA/Dコンバータを信号処理ICに内蔵できた。今回はサンプリング周波数1kヘルツ以下、1.65V動作、SN比99デシベルのデルタシグマ型16ビットA/Dコンバータを内蔵した。

  これまでアナログだった信号処理ICから出力をデジタルにでき、ノイズの回り込みをなくした。後段のマイコンとの接続線が長くても信号劣化がなく、センサーモジュールへの設置を容易にした。センサーモジュールの容積も従来比20―30%小さくできる。アナログ部品を削除でき、後段のマイコンのコストダウンも図れる。

  1.8V系コアトランジスタプロセスで一般的な180ナノメートルCMOS、最小ルールでも152ナノメートルCMOSだったのを110ナノメートルBiCMOSに微細化。

  信号処理IC内の低ノイズアンプ、ドライバー、発振器、検波、A/Dコンバータ、内蔵レギュレータのアナログ回路面積を300ナノメートルBiCMOSプロセス採用の同社従来品の半分に、フィルターのデジタル回路面積を同5分の1に縮小した。信号処理ICチップ面積を300ナノメートルBiCMOSプロセス品の60%減にした。

  トランジスタ自身が、発生するf分の1ノイズをCMOSに比べ1桁から2桁抑えたバイポーラの優位性を活用し、デザインルールを110ナノメートルまで微細化した。

  バイポーラトランジスタ表面から深さ3―5マイクロメートル掘ったディープ・トレンチ・アイソレーション(DTI)のトレンチ構造を採用し、PN接合分離していたバイポーラトランジスタ間の距離を狭めた。これによってバイポーラトランジスタサイズを300ナノメートルプロセス品の23%に抑えることができた。


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