サーボモーター向け「モーターマン・ハイブリッド・コネクタ」

　タイコエレクトロニクスジャパン（川崎市、江部秀社長）は、サーボモーター/ドライバー間接続の簡素化を実現する新ハイブリッドコネクタ「モーターマン・ハイブリッド・コネクタ」（Ｍｏｒｔｏｒｍａｎ　Ｈｙｂｒｉｄ　Ｃｏｎｎｅｃｔｏｒ）の顧客対象の試作販売を開始した。

　同コネクタはモーターに必要な通信線、電源、信号の配線を簡素化する。コネクタ内の通信、信号、パワー伝送を一つのコネクタに集約し、１本のケーブルでの配線を実現した。複雑な配線の減少や、リアルタイムオートメーション可能な２ポート高速イーサネットのインターフェイスが特徴。５ポートパワーソケット、５極シグナルソケット、アースプロテクションの搭載スペースを確保。コンタクトは信頼性、汎用性の高いＭＣＯＮ２.８/１.２ミリメートルコンタクトシステム。

　 外形４１.５×２２.３ミリメートルのコンパクトデザイン。ハウジングは新しい設計を行い、メタルとプラスチックを用意。メタルハウジングはより厳しい環境性能が要求される産機向けに最適。ケーブルは曲げ径とハウジング形状から最適な１００度での引き出しを実現。

　 モーター側のガイドレバーがケーブル側のコネクタと固定。不慮のロック解除を防止する構造。コンタクト装着用ハウジングはフードハウジングに対し１８０度回転しての装着できる。

　 ピンハウジングは多くの点で最適化されている。実装ピンは質量が小さく２７０度の自動リフローはんだ槽に対応。信号用、電源用ピンは隔壁に覆われ、反対位置に配置するため、基板上の配線パターンでクロスしない設計が可能で、基板積層を少なくできる。

　 ケーブルシール（ＩＰ６９Ｋレベル対応）はハイブリッドケーブルジャケットを２カ所で止水する。１つのシールで１３―１７ミリメートルのレンジをトルクレンチ不要で組み立て可能。１５０Ｎ以上の引っ張りに対応。クランプバンドはケーブルシールドを全周で覆い、シールド効果を提供。

　 仕様は２４ＶＤＣ―６００ＶＤＣ、２０Ａ（８０度環境）で、３/４極の電源コンタクト使用で４８０ＶＡＣまでのＡＣでも使用可能。沿面空間距離は適用の全欧州規格とＵＬ/ＣＳＡ規格に合致。サンプル価格は５千円/セット。生産予定数は年間２０万セット。