電波プロダクトニュース



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日付 メーカー名 製品分類 分類 用途
11月12日 101112_02 住友3M 電子材料 電子材料 移動体通信機器用

インジウム不使用の透明電磁ノイズ(EMI)対策フィルム




 スマートフォン向けなどのタッチパネル市場が急成長する中、住友3Mは既存のITO膜より電気的、光学的特性に優れた透明電磁ノイズ(EMI)対策フィルムを低コストで商品化した。

 この透明EMIフィルムは、最近規制が強化されている電磁波ノイズを抑え、EMC規格をクリアするとともに、タッチパネルシート上の電場を均一化することで応答性を向上させている。また表面抵抗値を低く抑えたことで高い電磁波シールド性を持つ。

  従来のITO膜と比較すると、(1)レアメタルであるインジウムを使用していない(2)光透過率が高い(3)柔軟性に優れ、屈曲させても導電性が低下しない(4)低ヘイズである(5)低コストなどが特徴である。

  フィルム構造は、ポリエチレンテレフタレート(PET、厚み75マイクロメートル)基材上に超薄膜の導電層を形成し、上下面にタッチセンサー用シートガラスおよびガスケットに固定する粘着剤層で構成される。この粘着剤層の最適化で光透過性をさらに向上することもでき、LCDディスプレイ側で発生する電磁ノイズを反射させ、タッチパネル表面に出さないことで動作安定化に寄与している。

  住友スリーエム電子用製品事業部電子用接合材料マーケティング部の内田友香氏は「電気的、光学的に優れた性能により、ITOに比べ柔軟性のある、自由度の高いEMIフィルムを提供できた。さらに粘着層を工夫することで、電磁波シールド性能および光透過率をユーザー要求に合わせることも可能だ」と話す。

  同製品は機器内部からの電磁干渉を制御したり、外部からのEMI感受性を制限したりするほか、製造者が世界各国の認証標準に適合する際に必要な既存のEMC製品(電磁波シールドテープ、ノイズ抑制シート、導電性メッシュなど)にラインアップされる。

  それに加え、レアメタルを用いない透明導電化膜としての用途へ拡大の可能性もある。


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