公共ディスプレイ用向け世界最狭のベゼル幅の37インチLCDパネル

　韓国のＬＣＤパネル大手、ＬＧディスプレー（ＬＧＤ）はこのほど、公共ディスプレイ用としては世界最狭のベゼル幅を特徴とする、３７インチＬＣＤパネルを発表した。大型公共ディスプレイは通常、パネルを数枚並べて構築するが、ＬＧＤの新パネルは並べたパネル間に生じる隙間がわずか４ミリで、自然な映像表示が可能だ。

　ＬＧＤの新パネルは、左右のベゼル幅が１.５ミリ、上下が２.５ミリ。大型スクリーンを作成する際、パネルのベゼル幅が狭いと、パネルとパネルの間の隙間が狭まり、継ぎ目のない美しい映像を表示できる。

　 この特徴を生かし、複数枚のパネルを利用して地下鉄駅構内の長く水平な壁に大規模公共ディスプレイを設置する、ビルの外壁を埋め尽くす巨大な広告用ディスプレイを構築するなど、用途は大きく広がる。

　 ジョン・インジェ最高技術責任者（ＣＴＯ）は「公共ディスプレイ用ＬＣＤパネルは、幅広いアプリケーションに対応でき、ＩＴ製品やテレビに続いて、将来のディスプレイ産業の中核を担う中核分野の一つとして、大いに注目を集めている。公共ディスプレイにおいても、世界の技術トレンドをリードできるよう、取り組みを強化する」と述べた。

　 ＬＧＤは、１０―１２日に千葉市・幕張メッセで開催中の薄型パネル関連の国際展示会「ＦＰＤインターナショナル２０１０」に、３７インチＬＣＤパネルを出品。同パネル９枚を使用した、１１１インチのマルチビジョン・ディスプレイを披露している。