車載・産業向け最高精度の電流検出アンプ「AD8207」

　米アナログ・デバイセズ社（ＡＤＩ）は、産業・車載用途向けに業界最高精度を誇る電流検出アンプ「ＡＤ８２０７」のサンプル出荷を開始した。価格は１千個受注時１.９９ドルとしている。

　 新製品ＡＤ８２０７は、独自のアーキテクチャの採用で、コモンモード電圧がマイナス４―プラス６５Ｖという広い範囲で、急激に変化する条件下であっても、微小な差動電流シャント電圧を正確に増幅する。入力耐圧はマイナス２５―プラス７５Ｖ。

　 パルス幅変調（ＰＷＭ）入力コモンモード電圧を除去すると同時に、ゼロドリフトアーキテクチャによって、現在発売されている製品の中で最も小さいオフセットドリフト性能を実現した。

　 オフセットドリフトは、自動車用温度範囲（マイナス４０―プラス１２５度Ｃ）にわたって、最大定格で１度Ｃ当たり１μＶ。典型値は１度Ｃ当たり５００ｎＶ以下。ゲインドリフトは、１度Ｃ当たり１０ｐｐｍ以下となっている。

　 ＤＣから１００キロヘルツまでのＣＭＲＲ（同相ノイズ除去比）は８０デジベル。ＡＥＣ―Ｑ１００規格に適合し、ＥＭＩ（電磁干渉）準拠試験済み。

　 出力オフセットは調整でき、双方向電流測定にも適する。パッケージは８ピンＳＯＰを採用する。