高電圧ラッチアップ耐性保証のクワッド・スイッチ

　米アナログ・デバイセズは、最高プラスマイナス２０Ｖで動作する高電圧工業用アプリケーション向けに、高電圧ラッチアップ耐性を保証したクワッド・スイッチ「ＡＤＧ５４１２/５４１３」を発表した。既に量産出荷中で、１千個受注時の単価は２.１８ドルとなる。

　 ラッチアップとは、異常な高電流の導通状態に陥ること。こうした状況は電源が切れるまで継続し、デバイスの故障につながる可能性がある。

　 新製品は、ラッチアップが発生しやすい計測機器や自動車など、過酷な環境下で利用されることを想定して設計された。８ｋＶのＨＢＭ（人体モデル）ＥＳＤ（静電気放電）定格仕様に対応しており、機器に対する過剰電流も防止するため、保護回路を追加で組み込む必要がないという。

　 また、４個の独立したＳＰＳＴ（単極単投）スイッチを内蔵しており、アナログ信号が正負振幅のアプリケーションの場合、スイッチは最高プラスマイナス２０Ｖまでの両電源により動作させることができる。

　 一方、アナログ信号が単極性のアプリケーションの場合は、最高４０Ｖまでの単電源レールで動作するという。