LED照明向けLED駆動用IC「LC5500シリーズ」5製品

　サンケン電気は、数Ｗから６０ＷクラスのＬＥＤ照明向けに、力率改善回路不要で、ＭＯＳＦＥＴと起動回路を内蔵したＬＥＤ駆動用ＩＣ「ＬＣ５５００シリーズ」（５製品）のサンプル出荷を開始した。

　 電源回路を従来に比べ２０％程度小型化できる。サンプル価格は３００―５００円。

　 「ＬＣ５５００シリーズ」は、ＬＥＤ電球、蛍光型ＬＥＤ、ダウンライトなど主照明や小型街路灯など数Ｗから６０ＷクラスをカバーするＬＥＤ駆動ＩＣ。新シリーズの投入により、同社ＬＥＤ駆動ＩＣのラインアップは、ハロゲン・白熱電球代替ＬＥＤなど小電力から大電力までのＬＥＤ照明をカバーする製品がそろった。

　 新シリーズは、大電力ＬＥＤに求められるニーズを満たしたうえで、ＬＥＤ照明用電源の部品点数・実装面積削減を実現する。

　 独自回路技術で、力率改善回路なしに交流２２０Ｖ時９８％という高い力率を達成。大電力ＬＥＤ照明に不可欠な高調波規制（ＩＥＣ６１０００―３―２クラスＣ）対応を実現できる。また、効率も平均で８９％と高く、疑似共振方式によりノイズも抑制している。

　 商用電源交流２２０Ｖ地域で要求される絶縁型対応品３種とともに、２０Ｗまでの中小電力対応品は、非絶縁型対応品（２種）も用意する。

　 ＢＣＤプロセスを採用し起動回路を内蔵したほか、耐圧６５０Ｖの低オン抵抗ＭＯＳＦＥＴも内蔵した。同ＭＯＳＦＥＴは８０―２８８Ｖのワイド入力電圧対応。外付けのオプション回路を用いることで、従来白熱電球の調光方式である「トライアック調光」のほか、昇圧/降圧チョッパ方式にも対応できる。

　 同社では、８月から月産３０万個規模で量産を開始し、１１年には月産３００万個を見込んでいる。