100527_03
日付 |
メーカー名 |
製品分類 |
分類 |
用途 |
5月27日 |
100527_03 |
ナショナルセミコンダクター |
ユニット |
電源・アンテナ・高周波部品 |
一般産業用 |
SDRシステム実現の業界最速3.6ギガサンプル12ビットADC
ナショナルセミコンダクタージャパン(東京都江東区、ジェフ・ウォーターズ社長)は、広帯域対応ソフトウエア無線(SDR)システムなどを実現する業界最高速12ビットアナログ―デジタルコンバータ(ADC)のサンプル出荷を開始した。12ビットの高分解能ながら、毎秒3.6ギガサンプルの高速サンプリングレートを実現している。
同社は6年前から、毎秒500メガサンプルを超える高速ADC製品のラインアップを拡充。最大毎秒3ギガサンプルを超える8ビット品や2チャネル8ビット品、2チャネル10ビット品などギガサンプルクラスの製品を投入してきた。
今回の新製品ファミリー「ADC12D1x00」は、分解能を12ビットに高めた製品。いずれも2チャネル搭載で、チャネル当たり毎秒1.8ギガサンプル品、毎秒1.6ギガサンプル品、毎秒1ギガサンプル品の3種がそろう。
2チャネルをインターリーブ構成した動作にも対応し、毎秒1.8ギガサンプル品では最大3.6ギガサンプルまで対応。従来の12ビット高速ADCに比べ3・6倍の速度を実現する。
また、入力帯域は、インターリーブ構成時で最大2.15ギガヘルツ、2チャネル独立動作時2.8ギガヘルツと広帯域を実現している。
広い入力帯域と高速サンプリングレートを実現したことにより、ソフトウエアの変更により、様々な無線方式に対応するSDRシステムのアナログ部を簡素化し、より理想的なSDRシステムを構築できる。
例えば軍用レーダーシステムでは、2段、3段のダウンコンバータが必要となった回路を、新ファミリーを使用することで1段に省略可能。また、周波数別に複数のチューナが必要だったSTBでもチューナを1本化できる。
動作電源電圧は1.9V。消費電力は毎秒1.8ギガサンプル品でチャネル当たり2.05Wとなっている。
同社ではSDRシステムを利用する各種機器をはじめ、40Gbps/100Gbps対応通信インフラなどの用途を見込む。
加えて「日本市場では、8ビット、10ビット品でも実績のある計測器、テスターなどからの受注を見込む。特に高速対応が急がれているデジタルオシロなどに新しい12ビットADCは最適」(マーケティング本部・毛塚浩課長)としている。
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