100317_04
日付 |
メーカー名 |
製品分類 |
分類 |
用途 |
3月17日 |
100317_04 |
アナログ・デバイゼス |
ユニット |
入力・出力ユニット |
一般産業用 |
分解能20ビット1ppmの超高精度デジタルアナログ変換器(DAC)
米アナログ・デバイセズ(ADI、日本法人=東京都港区)は、業界初の分解能20ビット、1ppm(100万分の1)の超高精度を実現したデジタル―アナログ変換器(DAC)を開発し、サンプル出荷を開始した。従来品比4倍の精度の実現により、安定した電源供給が不可欠な計測・試験システムや、高精度な位置制御が要求される産業機器、医療機器などの分野で性能向上、開発期間短縮に貢献する。サンプル価格は1千個受注時38ドル。
従来、産業機器、医療機器市場向けの最高精度のDACは、分解能18ビットの4ppm精度品だった。これに対し新製品「AD5791」は、分解能/精度を4倍に高めて「20ビット/1ppm」を達成した。
1ppm精度を達成するには、ノイズレベルを1ppm以下の極めて低いレベルに抑える必要があるが、同社では、ばらつきのない安定した新製造プロセスや新たな回路設計技術などを導入。また、デジタル信号を分解する抵抗素子の形状、材料などを見直し、各抵抗素子間の特性差を補正する独自技術を開発し適用した。ノイズスペクトル密度9nV/√Hz、低周波ノイズ0.025ppmを実現した。温度ドリフトは1度C当たり0.05ppm。
新製品は、従来の高精度DACが電流出力であったのに対し、ニーズが多い電圧出力に対応。従来品ではDAC後段に、最高4倍のノイズ増大を引き起こす電流出力を電圧出力に変換する回路が必要であったため、システムレベルでの大幅な高精度化を実現できる点も特徴となっている。
MRIなど医療機器や半導体製造装置では、位置制御などに用いるDACの性能が、機器の性能を左右する要素になっており、高精度化が要求されている。従来20ビット/1ppmの精度を実現するためには、18ビットDACを4個以上接続し対応していたが、DACの接続には高度なアナログ回路技術が要求され、機器開発の大きな負担となっていた。
電源電圧範囲は最大プラスマイナス16.5Vで、消費電流は4.5mA。パッケージは20ピンTSSOPとなっている。
■ 16―18ビット品にも展開
日本法人マスマーケット統括部藤森弘己マネージャは「今回の新製品はフラグシップと位置付け、開発で得たノウハウを16―18ビットの高精度DACにも展開していく」としている。
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