100215_01
日付 |
メーカー名 |
製品分類 |
分類 |
用途 |
2月15日 |
100215_01 |
東芝 |
半導体集積回路 |
専用IC |
移動体通信機器用 |
携帯電話向けアプリプロセッサのプラットフォームLSI「T6G」
東芝は、携帯電話向けアプリケーションプロセッサのプラットフォーム(製品の基本形)として40ナノメートルプロセスを用い、低消費電力でフルHD動画像処理が可能なLSI「T6G」を開発した。電源供給の制御や専用回路の採用によって低消費電力化を実現した。今後、顧客の仕様に応じて順次、製品化を予定している。
多機能が進む携帯電話では、撮影・録画した動画像をTVやプロジェクタで表示するなど、高い画像処理、フルHDなどの高精細な動画対応が必要になっている。このためには、1チップに複数のコアを内蔵するマルチコアプロセッサが適しているが、高い画像処理能力実現には消費電力が大きくなる、という課題があった。
新開発のLSIは、内部を25個の電源領域に分けてそれぞれに電源供給のスイッチを設け、動画の撮影や再生など、動作ごとに必要な領域にのみ電源を随時、供給する制御を行う。動作していない部分の電力消費を削減することで、低消費電力を実現した。
加えてTV放送信号の復調や3Dゲームなど、特に高性能が求められる機能については、同社の液晶TV「REGZA」向けやゲーム機向け回路を携帯電話用に改良した専用回路を採用することで、電力消費を低減。
また、高精細画像を処理するには、メモリーアクセスの高速化が必要となるため、DRAMとプロセッサをマイクロバンプ(突起状の端子)で直接接合した。さらにマイクロバンプ間の配線幅は世界最小の5マイクロメートルとする最先端の実装技術で、小さな面積に多数のマイクロバンプの配置を可能にし、10.60ギガバイト/秒という高速データ転送を低消費電力で実現した。
同社は、今回開発したプラットフォームによる製品をラインアップに加え、携帯機器向けLSI事業をさらに強化していく。
新プラットフォームに採用した低消費電力回路技術は、米サンフランシスコで開催のISSCC2010で10日(現地時間)、発表された。
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