100205_02
日付 |
メーカー名 |
製品分類 |
分類 |
用途 |
2月5日 |
100205_02 |
ファインケム技術研究所 |
電子材料 |
電子材料 |
一般産業用 |
エポキシ系異方性導電ペーストによる膜付き電子部品
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異方性導電ペースト(ACP)の製造メーカーであるファインケム技術研究所(東京都武蔵野市)はこのほど、中堅の精密印刷企業と提携し、新たに異方性導電膜付きの電子部品をディーラを通じて販売する。
同類の膜付き部品は現在、熱可塑性タイプが一部のメーカーから販売されているが、同社では環境試験などの信頼性で優位性を持つ熱硬化性タイプであるエポキシ系(Bステージ型)の異方性導電ペースト(シリーズ名=「5001CD」)による膜付きを実現した。
膜付き部品は印刷企業で異方性導電ペーストを部品に印刷した後、50―70度Cの乾燥(Bステージ化)を経て得られるが、保存性は冷蔵で2カ月までであり、対象基材と熱圧着(例=190度C・20秒)することで目的の実装に使用することができる。
部品としては、フレキ電極やFPC、コネクタ、チップ類など。主に電機メーカーや精密機械、ガラスメーカーそのほかに広く展開するが、基本的に実装は熱圧着装置だけあれば良いという利便性もある。例えば国内で膜付き部品を購入し、実装物の現地供給のために海外で実装することも可能で、トータルコストを大幅に削減できる。
また、同社は求められる実装物の性能に対応するため、あらかじめユーザーの要望をキャッチして含有させる導電フィラーの種類(金属、メタルビーズ)や粒子径、配合率などTPOに応じた最適設計による膜付きも企画するとともに、微細加工では現在、0.2ミリピッチの複数電極を接続できる印刷パターンを形成できるまで技術レベルを向上させている。
異方性導電接着は以前からACF(異方性導電フィルム)が主流で、汎用的に実装に使用されているが、単価が高いうえ材料ロスが生じやすく、また、多品種や少量生産には不向きなどの点が指摘されていた。最近はACPも数社から小規模ながら販売されているが、印刷技術の習得や諸設備について新たに検討を必要とするユーザーではACPの活用が難しく、安易な取り組みで挫折する場合も多いことが指摘されている。
同社はこうしたACFやACPのネックとなる諸問題を解決するため、今回の熱硬化型ACPによる新たな異方導電接着の方法を提供することとしたもの。販売開始時期は、6月頃を予定する。
なお、同社は自社が保有する異方性導電ペーストの製造技術特許について実施権の設定も視野に入れており、現在、希望する企業を募っている。
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