ポータブルオーディオ機器向け音声処理IC「LC823491」

　三洋半導体（田端輝夫社長）は、５ｍＷと業界最小の低消費電力とリニアＰＣＭ高音質対応を両立するＩＣレコーダ向け音声処理ＩＣ「ＬＣ８２３４９１」のサンプル出荷を開始した。サンプル価格は２千円。月産５万個を計画。

　 新製品は、ＩＣレコーダをはじめとするポータブルオーディオ機器に向けて、ハードワイヤード方式のＭＰ３エンコーダ/デコーダを内蔵し、消費電力を３０％削減した。

　 ２４ビット/９６キロヘルツリニアＰＣＭ処理が可能なハードワイヤード方式のイコライザ/高域補正フィルターなどの各種オーディオ処理回路を内蔵し、ＤＳＰによるソフトウエア処理では実現不可能な低消費電力での録音/再生が可能。

　 ＩＣレコーダ実現に必要な主要機能を１チップに内蔵し、セットの小型化に貢献できる。

　 ９０ナノメートルの低電圧プロセスを採用した結果、２４ビット/９６キロヘルツリニアＰＣＭ動作時の消費電力は、同社従来品の１６ビット/４８キロヘルツリニアＰＣＭ動作時と比較して、データ処理量としては３倍に増加したにもかかわらず、１.５倍程度に抑えた。