091005_07
日付 |
メーカー名 |
製品分類 |
分類 |
用途 |
10月5日 |
091005_07 |
ローム |
半導体素子 |
半導体センサー |
一般民生用 |
波長別紫外線測定用酸化亜鉛(ZnO)系紫外線センサー
ロームは、紫外線(UV)の量を波長域別に簡単に測定できる業界初の酸化亜鉛(ZnO)系紫外線センサーの開発に成功した。
紫外光検出用材料にZnO系薄膜を採用し、日焼け、しみ、老化の原因となるUV―A(波長400―320ナノメートル)、水ぶくれや赤くただれてしまうレジャー紫外線ともいわれるUV―B(320―280ナノメートル)、オゾン層の破壊で地表に届くことがあるUV―C(280ナノメートル)を光学フィルターなしで簡単に測定できる。
量産技術の確立を急ぎ、まず3V電圧印加時で理論効率の60―70%のセンサー感度を実現しているUV―A、UV―Bの紫外線センサーを携帯電話などの携帯機器や美容用に10年度から量産化する予定。
センサー感度約50%のUV―Cの紫外線センサーも殺菌や洗浄分野などを狙い商品化していく。従来のシリコン系チップに比べ価格を約5分の1にできる。
開発した紫外線センサーはガラス基板上にスパッタリングで厚み1マイクロメートル以下のZnO薄膜を形成した。センサーチップ寸法1ミリ角、厚み0.3ミリ。紫外線の波長域ごとのセンシングが小型サイズで実現でき、紫外線センサーの小型化とともに携帯電話、ポータブルデバイスなどへの応用展開が可能となる。
紫外線センサーは、紫外線があたると色が変わるシート系のものや、シリコン系のフォトダイオードを転用したセンサーが商品化されているが、シート系は精度が低く、繰り返し使えない。シリコン系は可視光領域も吸収するため、可視光カットフィルターを使って紫外線だけを取り出すため、センサーが大型になるなどの課題があった。
ロームでは東北大学川崎研究室とZnOの共同研究を進める中で、ZnO系材料の薄膜が紫外光だと不透明に、可視光なら透明になる、材料組成のマグネシウム添加量を変えることで吸収波長域を制御できるというZnO系材料の物性に着目し、ZnO系の紫外線センサーの開発に取り組んでいた。 |