中国ＡＶＳ方式対応のＳＴＢ向けＬＳＩ「EMMA3SL/P」

　ＮＥＣエレクトロニクスは、日系半導体メーカーとして初めて中国独自のビデオ規格ＡＶＳ方式対応のＳＴＢ（セット・トップ・ボックス）向けシステムＬＳＩ「ＥＭＭＡ３ＳＬ/Ｐ」のサンプル出荷を２４日、開始した。

　 サンプル価格は３千円。１０年度下期から月産２５万個を計画。

　 新製品は、映像やオーディオのデジタル信号のデコード（伸長）機能や、画質調整などデジタル放送受信に必要なすべての機能を１チップ上に集積したシステムＬＳＩ。ＨＤ放送用の映像規格Ｈ・２６４をはじめ、ＩＰ放送向けのマルチビデオフォーマット（ＤｉｖＸ、ＶＣ―１、ＷＭＶ）や、中国独自規格のＡＶＳなど主要なビデオフォーマットすべてに対応している。

　 さらに有料放送の不正受信防止機能や、ＵＳＢ、イーサネットＭＡＣといった外部インターフェイスを内蔵し、同社従来品に比ベ、端子数を５９６から４８４へ２０％削減した。

　 ことし１月には、Ｈ・２６４対応の「ＥＭＭＡ３ＳＬ/ＬＰ」をＳＤ放送市場向けに投入した。新製品はさらに機能を拡張した。従来製品からのアプリケーションの流用も可能なため、システムの継承性を確保しながら、容易に移行できる。

　 同社は、９月１１日から１５日までオランダ・アムステルダムで開催の「ＩＢＣ２００９」で新製品の展示・実演を予定。