RF/デジタルレシーバサブシステム「μModuleレシーバ・LTM9003」

　リニアテクノロジーは、広帯域ＲＦ／デジタルレシーバサブシステム「μＭｏｄｕｌｅレシーバ・ＬＴＭ９００３」を発売した。1000個購入時の参考価格は、４７２５円となっている。

　新製品は高性能１２ビット・毎秒２５０メガサンプルＡＤコンバータ、バンドパスフィルター、中間周波数（ＩＦ）アンプ、高直線性ＲＦダウンコンバーティングミキサーを内蔵する。

　新製品を使用することでデジタルプリディストーション（ＤＰＤ）を用いてパワーアンプ（ＰＡ）の直線化を実現する無線通信基地局の基板面積を大幅に削減し、開発時間を短縮する。

　ＬＴＭ９００３のサイズも１１.２５ミリ×１５ミリと小さい。パッケージはＬＧＡパッケージを採用する。

　全帯域にわたって、パスバンドリップルを０.５デシベル以下に抑える１２５メガヘルツのバンドパスフィルターを内蔵している。

　ＲＦ入力からＬＶＤＳデジタル出力までのレシーバチェーンのノイズフロアは「１４７.３ｄＢｍ／ヘルツ」で、ＰＡのノイズフロアを大きく下回る。

　ＤＰＤは帰還ループであり、新製品は待ち時間が短い利点があるうえ、ループ速度が上がるとＰＡの効率が向上するため、消費電力を一層低くできる。ＡＤＣの待ち時間は５クロックサイクルで、フィルター全体の絶対遅延は２.７ナノ秒となっている。