ＵＳＢ3.0対応小型巻線コモンモードチョークコイル「ＣＭ01Ｓ600」

　太陽誘電は、カットオフ周波数１０ギガヘルツを達成し、ＵＳＢ３・０やＤｉｓｐｌａｙＰｏｒｔに代表される最新インターフェイス向け小型巻線コモンモードチョークコイル「ＣＭ０１Ｓ６００」を商品化した。ＵＳＢ３.０向けコモンモードチョークコイルとして業界初となる。

　９月から、中之条工場（群馬県吾妻郡中之条町）において、月産３００万個で量産を開始し、月産１１００万個の量産体制へ拡大する予定。サンプル価格は２０円。ＵＳＢはパソコンを中心に汎用インターフェイスとして広く使用されている。

　０８年１１月には、外付けハードディスク、ハイビジョン対応デジタルビデオカメラなど、より大容量データ扱う機器とパソコンを結ぶ高速インターフェイスとして、従来の１０倍以上の転送速度を持つＵＳＢ３・０が登場し、今後パソコンなどに搭載されることが期待されている。

　しかしＵＳＢ３.０では、従来よりもさらに高速な差動伝送信号方式で動作するため、発生するコモンモードノイズを除去するためには、より高周波特性に優れたコモンモードチョークコイルが必要となる。新製品はその対応製品として開発したもの。

　新製品は、１.２×１×０.９（最大値）ミリメートルサイズと小型で、巻線構造の特徴である優れた高周波特性を両立させたまま巻線構造をさらに高精度化。カットオフ周波数は当社従来品に比べ２５％向上した１０ギガヘルツを達成した。