電波プロダクトニュース



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日付 メーカー名 製品分類 分類 用途
3月2日090302_03 ノルディック・セミコンダクター 半導体集積回路 汎用リニアIC 一般産業用

2.4ギガヘルツ帯無線用独自無線方式の超低消費電力RFIC


 ノルディック・セミコンダクター社(ノルウェー・トロンハイム、日本事務所=東京都港区)は、日本市場での独自の2.4ギガヘルツ帯超低消費電力RFソリューションの販売を強化している。実績のあるPC周辺機器市場向けに加え、民生機器でのRFリモコン用途や個人向け医療機器・スポーツ用品などへの提案を展開。日本国内の代理店販売網も拡大させている。

 同社は、ファブレス型の半導体企業で、1983年の設立以来、RFIC関連のビジネスで事業拡大を図り、2000年以降は世界で利用可能な2.4ギガヘルツ帯無線用RFICに力を注いでいる。その特徴は、独自無線方式による超低消費電力性能にある。

 同じ2.4ギガヘルツ帯を使用し、低消費電力を特徴とするIEEE802.15.4(250キロbps)と比較しても、ノルディック社の独自無線方式(2メガbps)はピーク電流値で2分の1以下に抑え、ピーク電流が流れる時間でも約10分の1に圧縮。さらに通信時の総通信時間でも5分の1以下に抑え、圧倒的な低消費電力性能を実現している。

 これまでの採用実績は、PC周辺機器市場が中心だ。同市場大手のロジテック社などのワイヤレス周辺機器に導入され、07年は年間4200万個、08年は同7000万個のRFチップを出荷している。

 「08年の出荷数の伸びは、ワイヤレスで脈拍や血圧などの計測データを伝送するモバイル型の医療機器やフィットネス機器での採用増が一つの要因」(日本地区を担当する山崎光男カントリーマネージャー)。

 医療・フィットネス分野のモバイル端末は、腕時計のような運動時でも身に着けられる小型端末であり、ボタン電池駆動となっている。ボタン電池駆動端末では、大きな電流を得られにくいこともあり、「当社の製品が唯一に近いソリューションとなっている」(山崎マネージャー)という。

 これら医療・フィットネス端末向けには、独自のプロトコルとは別に、端末間の相互接続性を重視したカナダのダイナストリーム社と提携し、同社製の「ANTプロトコル」搭載チップ(nRF24AP1)を展開。5ミリ角サイズでMCUも内蔵する同チップは、2032ボタン電池で毎日1時間毎秒1メッセージの通信を行った場合、11年間動作可能となっている。

 「医療機器、フィットネス機器は、世界的な健康ブームもあり、インターネットと接続した管理システム需要が拡大している。ANTプロトコルは、これらのメーカーでも広く採用され始めていて、日本市場でも今後大きな売上げ拡大が見込める」(同)。

 日本市場の販売は、代理店を通じた活動を中心に展開。今後の需要増を見込み、08年10月には丸紅情報システム、トムキに続く3番目の代理店としてイノテックとも契約した。

 「日本では、医療・フィットネス市場以外にも、AV機器や白モノ家電のRFリモコン用途でも提案活動を展開していく」(同)としている。


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