8灯直列駆動対応自動調光機能付液晶バックライト用白色LEDドライバー

　ロームは、モバイル機器の液晶ディスプレイの大型化に対応し、業界で初めて８灯白色ＬＥＤを直列駆動できる８灯直列駆動対応自動調光機能付き液晶バックライト用白色ＬＥＤドライバー「ＢＤ６０９１０ＧＵ」を開発した。４型以上の液晶ディスプレイのバックライト用ＬＥＤドライバーとして、５月から月産能力５０万個で量産を開始し、携帯電話をはじめ、スマートフォン、ＰＤＡ、ＤＳＣなどに供給する。自動調光機能付き白色ＬＥＤドライバーではこれまで７灯駆動が最多で、３.５型サイズ程度の液晶ディスプレイにしか対応できなかった。

　 新開発のＬＥＤドライバー「ＢＤ６０９１０ＧＵ」は、業界最多の８灯のＬＥＤをＢＤ６０９１０ＧＵ１個で駆動できる。高耐圧Ｂｉ―ＣＭＯＳプロセスを採用し、自動調光機能付き液晶ディスプレイ白色ＬＥＤドライバーでは業界初の直列定電流駆動を実現した。

　昇圧回路をコイルによるチョッパー方式にして端子数を２端子に抑え、パッケージを３.０×３.０×１.０ミリのウエハーレベルチップサイズの小型パッケージにできた。

　内蔵の自動調光機能は、外付けの照度センサーで検知した周囲光のアナログ信号からＬＥＤドライバーのＡ／Ｄコンバータ、自動調光制御部を経て、ＬＥＤドライバー電流値を決め周囲光に合ったＬＥＤ光に調光する機能と、外付画像処理ＩＣの画像の明るさに応じたＰＷＭ画像入力信号からＬＥＤドライバーの定電流ドライバーを経て、ＬＥＤドライバーの電流値を決定しＬＥＤ光を調光する機能のダブル調光機能を持つ。

　照度センサーは、Ｌｏｇ出力／リニア出力の両出力に対応できる。両出力対応は同社だけ。

　ＰＷＭ調光時の昇圧電力変動を最小限に抑えるサンプルホールド回路を備え、昇圧回路での出力電圧変動によるコンデンサの音鳴り、ノイズの発生を低減した。８ビット階調（０・１ｍＡステップ２５６段階）でＬＥＤ電流を自動調整するため、画面のちらつきも少ない。
　 １月からサンプル出荷を始めている。サンプル価格は１８０円／個。生産は前工程がローム浜松、後工程がローム福岡。