高速信号ラインの静電気対策に適した0603サイズのESDサプレッサ

　パナソニック　エレクトロニックデバイスは、ＨＤＭＩなどの高速信号ラインの静電気対策に適した０６０３サイズＥＳＤサプレッサを開発し、２月から量産を開始する。

　従来の１００５サイズ、１６０８サイズに０６０３サイズを加えた。月産能力１千万個でスタートする。

　サンプル価格は１０円／個。ＨＤＭＩ、シリアル、ＡＴＡ、ＵＳＢ２・０、ＩＥＥＥ１３９４などの各種インターフェイス、携帯電話アンテナ回路の静電対策用に供給する。

　新製品は、アルミナ基板に特殊な静電気吸収材料を構成する独自構造で、０６０３サイズの小型品ながら業界最小レベルの０.０４ピコＦ（１メガヘルツ時）の低静電容量を実現した。

　同製品を付与した回路でのＴＤＲ特性は、インピーダンスの落ち込みが少なく、ＨＤＭＩなどの高速信号ラインの回路設計に柔軟な対応が可能だ。

　また、独自開発の材料技術と電極形成工法を確立し、静電気印加時に保護回路にかかるピーク電圧を５００Ｖ以下、クランプ電圧１００Ｖ以下に低減した。

　優れた静電気抑制特性を得た。静電気吸収材料に、静電気に対して絶縁劣化を起こしにくい特殊材料を採用。新材料組成の開発で静電気耐量８ｋＶ（コンタクト放電）を確保し、大きい静電気や繰り返しの静電気からの回路保護を可能にした。

　外形寸法０.６×０.３×０.２３ミリ、定格電圧３０Ｖ。