フルHD映像のH.264方式の処理が可能なH.264コーデックLSI「MB86H55」

　富士通マイクロエレクトロニクスは、フルＨＤ（１９２０ドット×１０８０ライン）の映像をＨ・２６４方式でエンコードおよびデコード処理が可能なＨ・２６４コーデックＬＳＩ「ＭＢ８６Ｈ５５」を開発、０９年１月からサンプル出荷を開始する。

　また、フルＨＤで毎秒６０フレーム（プログレッシブ）処理により高画質を実現するＬＳＩ「ＭＢ８６Ｈ５６」を、同４月からサンプル出荷を開始する。

　デジタルビデオカメラでは、Ｈ・２６４と呼ばれる高映像圧縮方式の採用が主流となっており、従来のＭＰＥＧ―２方式より長時間の記録ができる。

　ＭＢ８６Ｈ５５は、連続撮影時間延長のニーズに向けて開発したもので、記録・再生における高画質を維持したままでフルＨＤによるエンコード時の消費電力が、メモリー内蔵で５００ｍＷという超低消費電力を実現しており、デジタルビデオカメラでの長時間連続記録を可能にする。

　ＭＢ８６Ｈ５６は、高画質で定評のあるＭＢ８６Ｈ５１の画質性能をさらに追求したもの。

　２製品はともに映像データの拡大・縮小が可能なスケーラを内蔵しており、１６ドット×３２ラインを単位として、最大で６倍まで拡大、６分の１まで縮小できるので、アプリケーションに応じて画質、解像度、ビットレートの要望に柔軟に応えられる。さらに、周辺ＬＳＩとの接続性を向上させるため、各種のインターフェイスを搭載するとともに、高速起動のための外付けＲＯＭ接続も可能だ。

　パッケージは、６５０ピンＦＢＧＡで供給される。