北米の衛星デジタルラジオサービス(SDARS)向け自動車メーカーのライン装着用XMアンテナ

　ヨコオは、北米の衛星デジタルラジオサービス（ＳＤＡＲＳ）市場の普及・拡大に伴い、従来は一般市販とディーラオプション向けが主体だった「ＳＤＡＲＳ用ＸＭアンテナ」を大手自動車メーカーのライン装着用に新規受注し、このほど本格量産と納入を開始した。

　これにより、同アンテナの生産・販売台数は、現在の月産２０万台から、０８年末に同３０万台、０９年末には同４０万台まで拡大していく計画だ。

　同社は、ＳＤＡＲＳアンテナ市場の立ち上げ時期から、アンテナメーカーとして、自社の車両専用電波測定サイトを使用し、アンテナ素子部から高性能・高精度のアンテナ設計、取り付け要件の実装検証を実施して製品開発を進めてきた。高性能な小型アンテナとして高く評価されている。

　今回、自動車メーカーライン装着用のＳＤＡＲＳ用ＸＭアンテナの本格量産に伴い、アンテナを生産している同社中国工場（東莞市）に専用ラインを増設した。昨年には各自動車メーカーの要求する車両ボディー同色塗装と品質対応力向上を目的に、北米拠点のヨコオ・マニュファクチャリング・オブ・アメリカＬＬＣの生産ライン拡大と増員を実施している。

　今後は、ＳＤＡＲＳアンテナの小型・軽量化や、ＳＤＡＲＳアンテナを核とした他メディアとの統合／複合アンテナのラインアップを拡充し、受注拡大を図っていく計画だ。

　ＳＤＡＲＳ市場は、０１年１１月にＸＭサテライトラジオ社による放送サービスが全米展開されて以来、順調に拡大し、０７年末時点での累計加入者数はＸＭとシリウス・サテライトラジオ社を合わせ、１７３０万人超に増えた。０８年末には２３００万人強への増加が見込まれている。