パーソナル・ナビゲーション機器（PND)向けの高性能アプリケーション・プロセッサ「S3C2450/S3C2416」

　【ソウル支局】韓国のサムスン電子は、パーソナル・ナビゲーション機器（ＰＮＤ）向けの高性能アプリケーション・プロセッサ「Ｓ３Ｃ２４５０」と「Ｓ３Ｃ２４１６」を発表した。

　「Ｓ３Ｃ２４ｘｘ」ファミリーの新製品となるこれら２つのプロセッサは、線幅６５ナノメートルのプロセス技術により設計・製造され、動作周波数最大５３３メガヘルツのＡＲＭ９コアを組み込む。これによりＰＮＤのほか、モバイル、組込みアプリケーション向けに高性能で高コスト効率、低消費電力のチップソリューションを提供するとサムスンは話している。

　同社のシステムＬＳＩ事業部門マーケティング担当副社長、黄義環氏は「ＰＮＤに対する消費者需要が拡大するにつれ、コスト効率の良いプラットフォームを提供するアプリケーション・プロセッサのニーズが高まってきた。６５ナノメートル技術により製造した２種類の新製品は、力強い機能と低消費電力、システムレベルでの積極的なＢＯＭ（部品表）コスト最適化をＰＮＤメーカーに提供する」と自信をみせた。

　新製品は、ＭＬＣとＳＬＣフラッシュ、低消費電力モバイルＳＤＲＡＭ、ＤＤＲおよびＤＤＲ２、組込みフラッシュソリューションなど様々なメモリー製品と、「ｍｏｖｉＮＡＮＤ」などの組込みメモリーカードをサポート。２Ｄグラフィックス機能対応。ＯＳはウインドウズＣＥ、ウインドウズ・モバイル、Ｌｉｎｕｘをサポートする。

　全体のＢＯＭコストを最小限に抑え、コストの高い外付けコンポーネンツを削減する新アプリケーション・プロセッサを用いることで、設計者はコスト効率良く次世代ＰＮＤ、モバイル機器を開発できるという。

　「Ｓ３Ｃ２４５０」は４００／５３３メガヘルツ版、「Ｓ３Ｃ２４１６」は２６６／４００メガヘルツ版を提供。いずれも現在サンプル出荷中で、量産出荷は０８年第３四半期（７―９月）の予定。