パッケージエアコンのファンモーター向け省エネルギーで低回転域での騒音を低減するマイコンとワンチップインバータICのセット

　日立製作所は、パッケージエアコンのファンモーター向けに、省エネルギーで低回転域での騒音を低減するマイコンとワンチップインバータＩＣの新セットを開発、１５日からサンプル出荷を開始した。

　この新セットは、ファンモーターを低騒音で駆動するための新しい信号制御方式と、それに対応するインバータＩＣを組み合わせることにより、従来品と比較して１００ｒｐｍ（回転）時の騒音を３デシベル低減することを可能にした。

　これは、波形の歪みを小さくするために通常２―３マイクロ秒のデッドタイムを約１マイクロ秒まで短縮するとともに、ノイズなどの影響による入力信号異常時のインバータ上下出力素子制御信号が同時にオンとならないように、従来の３相６本の入力方式から、独自の３相３本の入力方式を採用することで実現している。

　これにより、インバータによる省エネルギー化とファンモーター駆動音の低減が図られ、オフィスなどの快適な空間を実現することができる。

　ワンチップインバータＩＣの定格は電圧５００Ｖ、電流２Ａとなっている。

　同社では、この新セットを重要な製品として位置付け、今後、対応するモーターの範囲を広げ、新シリーズとして製品ラインアップを拡充し、省エネルギーによるＣＯ　２削減と快適な生活環境の提供に貢献していくとしている。