080326_04
日付 |
メーカー名 |
製品分類 |
分類 |
用途 |
3月26日 |
080326_04 |
三菱樹脂 |
電子材料 |
電子材料 |
一般産業用 |
太陽電池のバックシートなどの工業用途向けフィルムにシリカを真空蒸着させることことで優れたガスバリア性を発現させた透明蒸着ハイバリアフィルム「テックバリアLX」
三菱樹脂は、急速に市場拡大が予想される太陽電池バックシートなどの工業用途向けに、透明蒸着ハイバリアフィルム「テックバリアLX」を開発、4月1日から販売開始すると発表した。
同社のテックバリアは、フィルムにシリカを真空蒸着させることで優れたガスバリア性(水蒸気バリア性と酸素バリア性)を発現させた透明蒸着ハイガスバリアフィルム。食品包装用途を中心に供給してきたが、最近は食品包装以外の用途も拡大しており、太陽電池バックシート用透明蒸着フィルムとしても世界トップクラスの販売実績を持つ。
テックバリアLXは、太陽電池市場をターゲットに、初めて太陽電池バックシートなどに特化して開発した工業用途タイプ。テックバリアシリーズの優れた水蒸気バリア性を保持しつつ、高温高湿下でも安定した水蒸気バリア性を発揮するように改良した。
同タイプを太陽電池のバックシートに用いることで、従来以上に安定した性能(発電効率)を発揮することができる。
テックバリアLXのガスバリア性能は、水蒸気透過率0.2、酸素透過率4.0となっている。
太陽電池は一般にガラス、太陽電池セル、バックシートの3層から構成され、バックシートはセルを保護し、劣化を防ぐことで発電効率の維持に貢献する。
同社のテックバリアは、PETフィルムなどの基材フィルムの表面にシリカを均一に真空蒸着することで、優れた水蒸気バリア性、ガスバリア性を付与した高機能フィルム。
現在の太陽電池用バックシートは、フッ素系フィルム(PVF)によるバックシートが主流だが、価格が高いことなどから、最近はPET系バックシートへの切り替えが徐々に進みつつある。
同社は、太陽電池セル技術の高度化に向け、化合物半導体や有機系のセルへの対応などを視野に、「今年夏頃には、水蒸気透過率がマイナス310程度の高性能な製品を上市したい」とする。
同社は、アルミ箔代替用として、テックバリアLXを含むテックバリア4種(水蒸気透過率0.05―0.2)を開発しており、「3年から5年後には、年間30億円の売上高を目指す」という。
|